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プロテインを選ぶ際には、2つの重要な基準が指針となります。まず、プロテインの「質」が最も重要です。質が高いプロテインは、目標達成に必要な栄養を提供し、健康の維持にも役立ちます。次に、あなた自身の目標がプロテイン選びの指針となります。自分の目的に合ったプロテインを選ぶことで、より効果的な結果を得ることができます。
プロテインのメリット
プロテインの役割
プロテインは、脂質や炭水化物とともに、体の正常な機能に不可欠な3大栄養素のひとつです。プロテインは、筋肉を含む組織の成長や再生に重要な役割を果たし、また他の生理的機能にも関与しています。プロテインは、十分な量を食事から摂取する必要があり、これにより筋肉細胞を養い、体の重要な機能を満たすことができます。実際、体はすべてのアミノ酸を自ら合成することができないため、外部からの供給が必要です。
スポーツをする人にとって、1日の推奨プロテイン摂取量は体重1kgあたり1.5〜1.8gとされています。
プロテインパウダーのメリット
まず、一般的にプロテインを摂取する重要性について触れた後、パウダー状で摂取する利点について見ていきましょう。
以下は、サプリメントとしてプロテインパウダーを摂取することのいくつかの利点です。
- トレーニング後の回復を促進:プロテインは、トレーニング後の筋肉組織の回復や修復に欠かせない栄養素です。トレーニング後にプロテインパウダーを摂取することで、筋肉痛を軽減し、回復を向上させ、次回のトレーニングでのパフォーマンス向上に繋げられる可能性があります。
- 筋肉量の増加:プロテインパウダーは、筋力トレーニングプログラムと併用することで筋肉量の増加をサポートします。プロテインパウダーにはタンパク質の構成要素であるアミノ酸が含まれており、これが筋タンパク質の合成に必要です。
- 減量をサポート:プロテインパウダーは、食欲を抑え、満腹感を高めることで減量を助けます。さらに、減量中に筋肉量を維持するのにも役立ち、これが脂肪のより効果的な燃焼を促進することが期待できます。
- 使いやすく持ち運びが便利:プロテインパウダーは使いやすく、持ち運びも簡単で、忙しくアクティブな生活を送る人に最適です。スムージーやシェイク、ヨーグルト、エナジーバー、さらには料理のレシピにも簡単に加えることができます。
どの品質のプロテインを選ぶべきか?
最適な品質のプロテインを選ぶためには、いくつかの基準を考慮する必要があります。
アミノグラムの品質
プロテインを選ぶ際に、その効果を最大限に引き出すためにアミノグラムが重要な要素となります。アミノグラムが完全であり、必須アミノ酸が全て含まれている事は、プロテインを選ぶ際に考慮すべき重要な基準です。
アミノグラムは、タンパク質に含まれるアミノ酸の量を測定する分析です。プロテインパウダーの品質を見極めるには、アミノグラムの解釈方法を理解することが重要です。以下に留意すべき点をいくつか挙げます:
- 必須アミノ酸の含有量:必須アミノ酸とは、体内で生成できないアミノ酸のことで、食事から摂取する必要があります。プロテインパウダーを良質なタンパク源とみなすには、必須アミノ酸をすべて十分な量含んでいなければなりません。必須アミノ酸には、ロイシン、イソロイシン、バリン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファンが含まれます。
- 分岐鎖アミノ酸の含有量: 分岐鎖アミノ酸(BCAA)は、筋肉を作るのに重要な必須アミノ酸です。ロイシン、イソロイシン、バリンなどが含まれます。プロテインパウダーは、筋肉の成長をサポートするために十分な量のBCAAを含んでいなければなりません。
- アミノ酸プロファイル: 高品質のタンパク質は、完全でバランスのとれたアミノ酸プロファイルを持っています。これは、すべてのアミノ酸が身体機能をサポートするのに十分な量含まれていることを意味します。
植物性プロテインについて
植物性プロテインは動物性プロテインの代替品として優れているように見えますが、実際はもう少し複雑です。実際、植物性プロテインの生産コストは動物性の者に比べ3倍から5倍安く、販売価格は1.5倍から3倍高いのです。また、植物性プロテインは同化率が低いため、効果も低く、またほとんどの場合、アミノグラムは不完全で筋肉をつけるには最適ではないといえます。
さまざまな抽出方法
プロテインパウダーを抽出する方法のひとつに「限外ろ過」というものがあります。この方法では、タンパク質を多孔質の膜に通し、適切な大きさのタンパク質分子だけを通過させます。不純物や他の分子はろ過され、高濃度のプロテインパウダーが残ります。この方法は、タンパク質含量が高く、脂肪分と炭水化物含量が低いプロテインパウダーを製造するためによく使用されます。
精密ろ過も、プロテインパウダーを抽出する方法のひとつです。限外ろ過よりも細かいろ過膜を使い、適切な大きさのタンパク質分子をろ過し、より小さなペプチドやアミノ酸を通過させます。この方法は、体により早く吸収されるペプチドやアミノ酸を含む、より高品質のプロテインパウダーを製造するためによく使用されます。
プロテインパウダーを抽出する、より伝統的な方法は「塩析」です。この方法では、プロテイン溶液に塩を加えプロテインパウダーを沈殿させます。この方法は、安価なプロテインパウダーの製造時によく使われますが、プロテインそのものの性質を変えてしまう可能性があり、筋肉増強にはあまり効果的ではありません。
さまざまなろ過方法
市販されている乳清には、濃縮乳清(WPC)、分離乳清(WPI)、加水分解乳清(WPH)の3種類があります。
濃縮乳清はホエイプロテインの最も一般的な形態です。ホエイをろ過して水分、脂肪、炭水化物を除去して製造されます。ホエイ濃縮物は一般的に70%から80%のタンパク質を含み、残りは乳糖、脂肪、ミネラルで構成されています。
濃縮乳清の利点の1つは、他のタイプのホエイプロテインよりも安価で、あまり加工されていないためより多くの栄養素が含まれている可能性がある事です。しかし濃縮ホエイはより多くの乳糖と脂肪を含んでいる事があり、乳糖不耐症の人や脂肪摂取を減らしたい人にとっては問題となる場合があります。
分離乳清は、より純粋なホエイ・プロテインです。ホエイを数回ろ過し、脂肪、炭水化物、乳糖の大部分を除去して製造されます。ホエイ・アイソレートは一般的に90%以上のタンパク質を含んでいます。
分離乳清(WPI)の利点のひとつは、濃縮ホエイよりも脂肪と乳糖の含有量が少ないことで、乳糖不耐症の人や脂肪の摂取量を減らしたい人にとって有益です。また、ホエイ・アイソレートは濃縮ホエイよりも体内への吸収が早いため、トレーニング直後の摂取に適しています。
乳清加水分解物は、乳清タンパク質の最も進んだ形態です。ホエイを酵素で処理し、タンパク質をより小さく、吸収しやすいペプチドに分解することで製造されます。加水分解ホエイは一般的に90%以上のタンパク質を含んでいます。
ホエイ加水分解物の利点のひとつは、ホエイ単離物に比べて体内への吸収が早いことで、トレーニング直後の摂取に最適です。また、他の形態のホエイプロテインよりも、膨満感や消化不良を起こしにくいことで知られます。
つまりホエイ濃縮物、ホエイ・アイソレート、ホエイ加水分解物のどれを選ぶかは、摂取する人のニーズや制限事項によります。
どのタンパク質源を選ぶべきか?
ネイティブホエイとチーズホエイの違い
ネイティブホエイは、直接牛乳から抽出されるため、原料は乳タンパク質のみで、チーズ等の副産物は含まれていません。そのため、化学処理や疑わしい添加物が不要で、自然にGMP(グルテン、ラクトース、ホルモンなどの添加物)を含まないことが特徴です。
最後に、ネイティブホエイは非常に高品質なアミノグラムを保持しています。必須アミノ酸が豊富に含まれており、10種類の必須アミノ酸がバランス良く含まれているため、筋肉の成長を促進するのに適しています。
チーズホエイの場合、原料はチーズ製造過程で化学的な処理が施されるため、乳タンパク質の分子構造が変化します。このため、プロテインの構造が変性し、品質が損なわれることがあります。
チーズを製造する際、乳に化学反応剤が加えられます。この化学的プロセスにより、チーズホエイにはGMP(グリコマクロペプチド)が含まれるようになります。GMPは自然なタンパク質ではなく、糖(約30%)とアミノ酸(約70%)が結合したものです。また、チーズホエイは黄色がかるため、通常は化学的な漂白剤で白くされます。さらに、科学的な分析によると、チーズホエイには化学的保存料の残存も見つかることがあります。
そのためネイティブホエイは、品質が高く、変性していないため、最も優れたホエイプロテインと言えます。
卵のプロテイン
卵のプロテインパウダーは、乳由来のプロテインの優れた代替品であり、非常に充実したアミノグラムを含みます。プロテイン源を多様化することで、より筋肉を成長させることができます。また、乳糖不耐症の人にとっても良い選択肢の一つです。
ただし、卵の産地には注意が必要です。できるだけ、自然豊かな環境で育てられた鶏が産んだ卵を選ぶようにしましょう。
肉のプロテイン
サプリメント市場には、牛肉、豚肉、鶏肉由来のプロテインも存在しますが、これらのプロテインパウダーはしばしば肉の副産物を使用して製造されます。このようなプロテインを選ぶことはお勧めしません。
プロテインパウダーの純度の重要性
プロテインパウダーのサプリメントには、どのような添加物が含まれているのでしょうか?
プロテインパウダーの成分を確認し、健康に良くない添加物が含まれていないかチェックする習慣をつけましょう。
例えば、いくつかのプロテインパウダーには乳化剤として大豆由来レシチンが含まれていることがあります。問題は、大豆レシチン自体が健康に悪影響を与えることはないかもしれませんが、遺伝子組み換え作物の登場以降、どの製品が遺伝子組み換えを含むかを特定することが難しくなっています。したがって、信頼できる追跡可能な大豆レシチンの情報源がない限り、この添加物が含まれていないプロテインを選ぶことをお勧めします。
プロテインに含まれるスクラロースは、血糖値に影響を与えず、適度に消費すれば健康に害を及ぼさない甘味料です。プロテインに甘味を加えるために使用されます。
より純度の高い成分を求める場合は、できるだけ香料の入っていないプロテインを選び、自分で混ぜることをおすすめします。
目標に応じたホエイプロテインの選び方
良いプロテインと悪いプロテインを見分ける方法を理解したら、次は自分に最も適したものを選ぶことが大切です。
プロテインはトレーニングの時間にあわせて選ぶ必要があります。プロテインはトレーニング直前に摂取すると、胃が重く感じることがあります。そのため、この選択は個々の状況や体づくりの目標に応じて行う必要があります。
目標に応じて
ご自身の行っているスポーツや身体的な目標によって、優先すべきプロテインは異なります。(下記の表を参照)
増量のためのプロテイン
筋肉を素早く増強するには:Musclemasse ハードゲイナー
Nutrimuscle Musclemasse ハードゲイナーは、筋肉を素早く増強したいアスリートのために開発されました。トレーニングを始めたばかりの人や外胚葉型(体重が増えにくい)の体格の人を対象としており、体格がボリュームアップするのに合わせてゲイナーを変更することができます。
75%の炭水化物と20%のタンパク質で構成されています。Musclemasseの同化特性は、ネイティブホエイとトータルミルクプロテインに由来します。さらに、吸収の速い炭水化物:マルトデキストリンとデキストロースは、ゲイナーに含まれ、吸収と消化が容易です。高いエネルギー含有量と筋肉を増強する能力のおかげで、Musclemasseはアスリートのパフォーマンス向上をサポートします。
除脂肪体重を増やし、脂肪を抑える:リーンゲイナー エッグプロテイン&オーツ麦
リーンゲイナー エッグ&オーツ麦プロテインは、除脂肪体重を増やしたいアスリートに適しています。すでに中級レベルのフィットネスを持っている人や、脂肪の増加に注意したい内反体型の体格の人を対象としています。
体重の増加を抑えたい方に:リーン・ゲイナー・ホエイ&オーツ麦
体重増加を抑えながら筋肉量を維持したい方には、リーンゲイナー・ホエイ&オーツ麦をお勧めします。高繊維質と高タンパク質のおかげで、効果的な満腹感が得られます。タンパク質41%、炭水化物40%、脂肪7%、BCAA約10%を含みます。
筋肉を付けるためにに適したプロテイン
ネイティブホエイアイソレート : ネイティブホエイアイソレートは、筋肉の成長と回復に必要なアミノ酸を提供します。このプロテインは、筋肉の合成を促進し、運動によって損傷した筋繊維の修復を助けることが期待できます。
マッスルホエイ : ネイティブホエイとネイティブホエイアイソレートのブレンドで、タンパク質合成に長時間わたる効果をもたらし、強力なアナボリズムと最適な回復を実現できることが期待できます。
ミセルカゼインアイソレート : ミセルカゼインアイソレートの二重作用により、ホエイの速やかな吸収による筋肉の同化作用(筋肉を合成する作用)と、カゼインミセルの遅い吸収による抗異化作用(筋肉の分解を防ぐ作用)の両方の効果を得ることが期待できます。.
ダイエットのためのプロテイン
ダイエット・プロテイン・ブレンド:ダイエット・プロテイン・ブレンドに含まれるタンパク質と食物繊維は、満腹感をもたらすことで体重を減らすことにおすすめです。このブレンドは、摂取カロリーをコントロールし、過度の間食を制限するのに役立ちます。また、ダイエットプロテインブレンドは、体内の脂肪量を制限するためにもおすすめです。
ミセルカゼインは、ホエイよりもはるかにゆっくりと同化されるタンパク質です。そのため、ミセルカゼインは筋肉にアミノ酸を一定かつ長時間供給します。これにより、数時間にわたって高い同化作用が維持され、その間の脂肪燃焼が促進される。つまり、筋肉を維持しながら脂肪を燃焼させることが期待できます。
ミセルカゼインは消化が遅いので、食欲抑制効果があり、食事の間隔をあけて食欲を抑えることができます。これらの効果により、減量を最適化することが期待できます。
そのため、減量期間中に摂取するタンパク質としては最適です。
使用するタイミングに応じたプロテインの選び方
異なるプロテインは、それぞれ異なる速度で吸収されます:
- - カゼイン:吸収が遅く、長時間の満腹感を提供します。
- - ホエイ濃縮物(ホエイ):最も一般的なプロテインで、吸収速度は中程度です。
- - カゼイン加水分解物:すでに消化された状態で吸収が最も速いです。
乳タンパク質の不耐性について
乳糖をうまく消化できない場合、以下の代替策があります:
次のように、卵のプロテインは乳糖を消化しにくい方におすすめです。
ラクトース消化を助ける酵素(ラクトース)を強化したホエイプロテインを選ぶことで、乳製品のプロテインを問題なく摂取できることが期待されます。
乳糖含有量が減少したホエイプロテインも、乳糖を消化しにくい方におすすめです。